こんにちは、@vesper です。
AdobePhotoshopCCが2018年10月16日に20.0へバージョンアップしました。
今回のバージョンアップは、新機能が色々追加されているので、まとめてみました。
長年Photoshopを使ってきましたが、今回のupdateは割と大きな変更が多いかなと思います。
Adobeの新機能のページはちょっとわかりにくいところもありますので、自分で確認する意味も込めて…
Illustrator 23.0 についてもまとめてみました。よかったら合わせてどうぞ。
Adobeの新機能情報ページはこちらです。あわせてご覧下さい。
新機能および機能の強化 | Photoshop CC の最新リリース
新しい機能
目玉的な機能の追加が大きく二つあります。
「コンテンツに応じた塗りつぶし」と「フレームツール」です。
コンテンツに応じた塗りつぶし
1つ目の新しいツールで、レタッチになかなか良さそうです。
何が出来るの?
簡単に説明しますと写真の不要なものを消すための機能、となると思います。
その説明文だと、今までも、「写真修正の機能」自体は、Photoshopにはたくさんありましたので、「なんだ…」と思う人もいるかも知れません。
ですが、1度使うとわかりますが、この機能はさらに便利になった印象を受けます。
たとえば、サンプルに下の写真のコスモスの花を消してみます。
この状態にするのに、「コンテンツに応じた塗りつぶし」は選択範囲を指定して実行しただけです。
ブラシ類でペタペタ描くことなく処理できます。
元の写真から、コスモスの花を消した状態のサンプルです。
これが今までよりとても簡単にできます。
★詳しい使い方は下記ページでご紹介しています。
フレームツール
2つ目の新しいツールはフレームツールです。
フレームツールは、マスキングがより簡単にできるようになったという印象のツールです。
同様の状態はレイヤーマスクなどで過去バージョンのPhotoshopでも実現できると思うのですが、レイヤー上の表示がフレームツール専用になります。
つまりレイヤーパネル上の表示がひとつで済むようになりました。
さらにフレーム内の画像は、常にスマートオブジェクトになりますので、非破壊的です。今までは自分でスマートオブジェクトにしないとなりませんでしたね。
フレーム内の画像は、フレームに合わせて拡大縮小されます。
★フレームツールの使い方を下記記事でまとめました。
従来の機能の変更やアップデート
従来のバージョンを使っている人には、慣れるまで間違えそうなものからステップが減って助かるものなど…色々あります。
複数取り消し
Control + Z(Win)/Command + Z(Mac)
で、複数回戻れるようになりました。押した回数戻ります。ヒストリーを戻るイメージです。
どうしていままで無かったのか位に思ってますが…
(他のお絵描きアプリケーションソフト等では実装されているものが多いです)
変形は縦横比率固定がdefaultに変更
変形時、比率を保ったまま拡大や縮小する場合、Shiftキーを押しながらドラッグしていましたが、デフォルトで比率を保つようになりました。
つまり、Shiftキーを押す必要が無くなりました。
確かに変形の9割くらいは比率を保ったまま行うので、キーを押す必要がなくなったのは良いと思います。
ただ、長年染みついたクセがいつ治るかが問題です。(たぶん毎日触っている人はすぐ慣れるでしょう)
IllustratorはShift押さないといけないので併用する人は混乱しますね…。(キーの変更方法があればいいけどあるのか調べてないです)
デフォルトで基準点が非表示
変形などの際、基準点がデフォルトで非表示になりました。
オプションバーでチェックを入れないと表示されなくなっています。
地味に手順が減って良いかも知れないです。
ダブルクリックしてテキストを編集
移動ツールを使っているとき、テキストが表示されている部分ををダブルクリックすると、ドキュメント内のテキストの編集ができるようになりました。
テキストツールを選ばずとも編集モードへ入れるようになったという事です。
これは編集が楽になり、地味に嬉しいです。
自動確定
変形やテキスト編集など、色々な所で、自動的に確定するようになりました。
単に編集箇所以外をクリックするだけで確定します。
いままでは、変更を確定するために、Enter(Win)/Return(macOS)キーを押さないとなりませんでした。
(テキスト編集中の場合はCtrl+Enterですね)
またはオプションバーの確定ボタン「○」 をクリックしたりしていました。
これも助かりますね。
ちなみに今まで通りオプションバーの「○」アイコンやEnterキーを押しても確定します。
テキストの自動確定は下記の動作です。
- 「新しいツールを選ぶ」
- 「レイヤーパネルで別のレイヤーを選ぶ」
「ワークスペースをロック」で誤動作防止
ロックがついて、ワークスペースが誤操作で変わってしまうのを防げます。
まれにうっかりやってしまうことがあるので、ロックがあれば助かりますね。
描画モードのライブプレビュー
レイヤーパネルなどで、レイヤーの描画モード(乗算、オーバーレイなど)を変更したいとき、メニューにカーソルを合わせるだけで自動プレビューするようになりました。
これは非常に助かります。プレビューはやはりあると便利。
対称モード
万華鏡のような模様を作成するのが簡単にできます。
適当に描いてもそれなりの模様になりますので、なにかマークや模様を作りたいときに便利。
例えば雪の結晶のような模様を手描きで作ったりするときに使うことが出来ます。
Photoshop以外のイラスト制作ツールなどではよく見かけるツールです。
使い方は簡単です。
1)ブラシツールなどの描画ツールを選ぶ
2)オプションバーのチョウチョのようなアイコンをクリック
3)メニューが表示されますので、対称モードを選びます。
4)後は描画するだけ。
対称パターンモードが使えるツール
ブラシ、混合ブラシ、鉛筆、または消しゴムツール
対称パターンの種類
垂直、 水平、 二軸、 対角線、 波状、円、 螺旋、 平行線、 放射状、 マンダラ
表示を反転
カンバスを水平方向に反転表示できます。
メニューから、「表示」→「水平方向に反転」を選択します。
これは、あくまで表示のみです。イラストを描くときは便利ですね。
カラーホイール
やっとできましたか…どうしていままでつけてくれなかったのでしょう…10年前にあっても良い機能です。
カラーパネルのサブメニューから呼び出せます。
間隔の分散(Adobe Illustrator と同様)
オブジェクトの整列に感覚の分散が増えました。
もともとillustratorにはあって、Photoshopになかったので、たまに必要なときイライラしてましたが、増えて良かったです。
数値フィールドでの計算
数値を入力する欄に、計算式を入力できるようになりました。
たとえば、キャンバスの大きさ、解像度、その他、ピクセルの数値などを入力する欄です。
+(加算)、-(減算)、*(乗算)、/(除算)、%(百分率)などを使って、計算できます。(全て半角英数)
これは助かります~!暗算苦手ですし…!
長いレイヤー名を表示する機能
長いレイヤー名の場合、レイヤー名の先頭と末尾が保持され、中央に省略記号(...)が表示されるようになりました。
例えば、レイヤー名で下記のようなものがあったとします。
超とってもめちゃくちゃ長いレイヤー名ですその1
超とってもめちゃくちゃ長いレイヤー名ですその2
後ろが省略されると、
超とっても…
超とっても…
となってしまい、どちらのレイヤーかわからなくなっていまいます。
以前はこちらの表示でした。
それが、中央が省略されて前と後ろが表示されるようになりました。
超とって…その1
超とって…その2
という表現になったという事ですね。
マッチフォントで日本語フォントをサポート
写真などの画像に描かれている文字が何のフォントかわかるようになるマッチフォントですが、日本語にも対応したとのことです。
正確には候補が表示されますので、その中から選ぶことが出来ます。
AdobeFonts(旧Typekit)の候補も出るので助かりますね。
似たようなフォントを探す時間が省けそうです。
テキストのプレースホルダー
プレースホルダーは、仮の文章と言うことです。
テキストツールを使うと、デフォルトで「Lorem Ipsum」と入ります。
あらかじめ入ってしまうのが嫌な人は、環境設定から設定を外すことが出来ます。
UIサイズを大きくする環境設定
インターフェイスの環境設定(編集/環境設定/インターフェイス)
「フォントに合わせて UI を拡大/縮小」
設定を選択すると、選択した UI のフォントサイズドロップダウンの値(極小、小、中、大)に基づいて、Photoshop UI 全体が拡大・縮小されます 。
ホーム画面
ホーム画面がつきました。熟練者にはあまり必要なさそうな機能です。
起動時、最近使ったファイルが並ぶので、昨日やってた作業を思い出すのには使えるかも…
ラーニング画面へすぐ行けたりするので、初心者には良いかもしれません。
環境設定でオフに出来ます。
アプリ内ラーニングの機能強化
ラーニング用のウインドウが出来ました。
初心者向け機能です。基本的なPhotoshopの機能を学べます。上級者にはあんまり必要ない気がします。
チュートリアル少しやってみましたが、クリックする場所などを示してくれますので、初心者には結構良いのではないでしょうか。
そのほか
Camera Raw 新機能
Camera Raw は10.5になりました。新しいカメラとレンズのサポートが追加されました。
詳しくはAdobeのリリースページ(下記)にて。
Adobe Camera Raw 10.x の新機能について
東南アジアスクリプトのサポート
タイ語、ビルマ語、ラオ語、シンハラ語、クメール語に新しく対応したそうです。
おわりに
以上です。
盛りだくさんで、まとめるのも大変でした…
改善や便利な機能もたくさん増えましたし、全体的な挙動が少し改善された気がします。(とくにFont周りなど軽くなったような)
それでは素敵なPhotoshopライフを。
Illustrator 23.0 についてもまとめてみました。よかったら合わせてどうぞ。